「少し休んだら楽になった。でも練習を再開したら、またすぐ痛くなった」
そんな経験を繰り返していませんか?
スポーツをしていれば、痛みやケガはつきものです。なかでも「スポーツ障害」は、一度のアクシデントではなく、繰り返しの動作が少しずつ積み重なって起きるため、なかなかスッキリと改善しないのが特徴です。
病院でレントゲンを撮っても「異常なし」と言われ、湿布をもらって帰る――そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
当院は、整形外科・スポーツ整形を専門とする理学療法士としての15年以上の臨床経験と、世界的な筋膜治療法を活かし、「なぜ痛みが起きているのか」を多角的に評価することを大切にしています。
この記事では、スポーツ障害がなぜ長引くのか、そして三重県松阪市のスポーツ整体「ネクストパフォーマンス」がどのような視点でアプローチしているかをお伝えします。
スポーツ障害とスポーツ外傷、あなたの痛みはどちら?
一度の衝撃で起きる「スポーツ外傷」
転倒・衝突・踏み外しなど、一度の強い外力によって組織が損傷する状態を「スポーツ外傷」といいます。足首の捻挫、膝の靭帯断裂、骨折などがこれにあたります。「いつ、どこで痛めた」という瞬間が明確なのが特徴です。
積み重なりで起きる「スポーツ障害」
一方の「スポーツ障害」は、繰り返しの動作(オーバーユース:使いすぎ)によって微細なダメージが蓄積し、徐々に痛みが現れる状態です。「いつの間にか痛くなっていた」「練習量が増えてから少しずつ」というパターンが典型的です。
代表的な例:
- シンスプリント(すねの内側の痛み)
- ジャンパー膝・鵞足炎(膝まわりの痛み)
- テニス肘(外側上顆炎)(肘の外側の痛み)
- 野球肩・インピンジメント症候群(肩の痛み)
- 疲労骨折
なぜ長引くのか――「だましだましプレーできてしまう」落とし穴
スポーツ外傷は激痛で動けなくなることが多く、すぐ受診につながります。しかしスポーツ障害は「少し休めば楽になる」「だましだましプレーできてしまう」のが特徴です。
専門機関を受診するまでに1ヶ月以上かかるケースが少なくないという傾向があり、この「我慢して続ける」期間が、痛みの慢性化を招く要因の一つと考えられています。
「休んでいる間は楽だったのに、再開したらすぐ戻った」という方のほとんどが、この段階でより根本的なアプローチが必要な状態になっています。
「痛い場所」だけに原因があるわけではない――筋膜という視点
筋膜(きんまく)とは何か

筋膜とは、筋肉・骨・神経・血管など全身の組織を包んでいる薄い結合組織の膜です。服でいえば「全身を覆うボディスーツ」のようなもので、頭のてっぺんから足の裏まで途切れることなくつながっています。
このつながりのため、筋膜のどこか一部に問題が生じると、離れた部位にも影響が及ぶことがあります。「膝が痛いのに、原因を評価すると足首や股関節に問題が見つかった」というケースが珍しくないのはこのためです。
筋膜の「高密度化」が痛みを引き起こす

筋膜の層間には、ヒアルロン酸という潤滑成分が存在し、筋肉がスムーズに動くための「滑り」を担っています。ところが、繰り返しの負荷や局所の環境変化によってヒアルロン酸が凝集(粘度が上がること)すると、筋膜の滑走性が失われます。これを「高密度化(Densification)」と呼びます。
高密度化が起きると、次のような連鎖が生じます。
滑走性が失われた状態
動きにくくなる
負担が集中しやすくなる
過敏になる
強い痛みを感じやすくなる
影響が広がる
別の場所に潜んでいる
筋膜内のヒアルロン酸と疼痛の関係に関する研究では、筋膜の滑走不全が局所および放散性の痛みを引き起こすメカニズムが報告されています(※2)。
筋膜と痛みの関係についてはこちらで詳しく解説しています。
→ 理学療法士が解説する「筋膜」と痛みの関係
動作パターンとアライメントの乱れが負担を集中させる
筋膜の問題に加え、体の動き方(動作パターン)や骨格の並び方(アライメント)の乱れも、スポーツ障害の重要な背景因子として報告されています。
骨盤の後傾や偏平足など、他の要因が絡むケースもあるため、全身のつながりから評価することが重要です
また、骨盤の後傾や偏平足(回内足)といった静的な姿勢の崩れも、動的な動作時に特定の筋膜・筋組織への負担を偏らせる要因になり得ます。
当院のトレーニング・動作改善についてはこちらをご覧ください。
→ トレーニング|動作改善でパフォーマンス向上と障害予防を実現
当院のスポーツ整体が大切にする3つのアプローチ
身体の再教育
サポート
整体院の多くが「筋膜リリース」単体で提供しているなかで、当院のスポーツ整体では筋膜アプローチ・動作改善・栄養サポートの3つを組み合わせて評価・対応しています。これは、スポーツ障害が単一の原因から起きているのではなく、複数の要因が絡み合っていることがほとんどだからです。
① 筋膜アプローチ

当院のメインアプローチです。Fascial Manipulation(FM)は、イタリアの解剖学者Luigi Steccoが体系化した筋膜治療法で、世界中の理学療法士・セラピストが用いています。
慢性足関節不安定症を持つスポーツ選手を対象とした研究では、FMを適用した群において、痛みの軽減と足首の固有感覚(位置覚・バランス感覚)の有意な向上が認められ、スポーツ障害の予防・再発防止への有効性が示されています(※1)。

施術では「痛い場所だけを触る」のではなく、全身の筋膜のつながりを丁寧に評価しながら、滑走不全が生じているポイントにアプローチします。「なぜそこを触るの?」と感じる箇所が出てくることもありますが、そこが全身のバランスを乱している要因になっているためです。
また、競技を完全に休止しなければならない場合ばかりではなく、局所への負担を減らしながら動ける状態を作っていくことを目指すアプローチが当院の基本的な考え方です。「試合が近い」「どうしても練習を続けたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
② 動作改善・身体の再教育
筋膜の状態を整えた後、もう一つ大切なのが「動き方の修正」です。痛みをかばうためについた代償動作や、長年のフォームのクセを放置していると、同じ部位への負担が続き、再発しやすい体のまま競技に戻ってしまいます。
バイオメカニクス(体の力学)に基づいた神経筋トレーニング――動作パターンの修正、体幹の安定化、着地動作の改善(プライオメトリクス)など――を行うことで、下肢のスポーツ障害リスクを50%以上減少させ、運動パフォーマンスの向上にもつながる可能性が報告されています(※3)。
「また同じ場所を痛めてしまった」「繰り返してしまう」という方には、この動作改善のステップが特に重要です。
③ 栄養面からのサポート
組織の修復には、体の材料となる栄養素が欠かせません。スポーツ選手にまずお伝えしているのは、筋肉や腱、靭帯の材料となる「たんぱく質」をしっかり摂ることです。
そのうえで、結合組織の修復をサポートする栄養素を摂ることで、より回復を後押しできると考えられています。施術と並行して、食事や栄養補給の観点からも回復をサポートします。
代表的なスポーツ障害と当院での考え方
ジャンパー膝・シンスプリント(膝・すね)
バスケ・バレー・陸上など、ジャンプや走りの多い競技に多く見られる障害です。膝やすねの「局所」だけでなく、足首の可動域・股関節の柔軟性・骨盤のアライメント・筋膜のつながりまで評価し、「なぜこの部位に負担が集中しているのか」の原因を追求します。

ジャンパー膝についての詳しい解説はこちら
→ ジャンパー膝・膝のお皿の下の痛みに
シンスプリントについての詳しい解説はこちら
→ シンスプリント・すねの内側の痛みに
野球肩(肘)・テニス肘
テニスのバックハンドや野球の投球動作の繰り返しによって起きる障害です。肘・肩の痛い場所だけでなく、肩甲骨の動き方・胸椎(背中の上部の背骨)の柔軟性・体幹の使い方まで総合的に評価します。「投球フォームのどこが問題か」「スイングのどの瞬間に負担がかかっているか」という相談にも対応しています。

野球肩についての詳しい解説はこちら
→ 野球肩・投げる時の肩の痛みに
テニス肘についての詳しい解説はこちら
→ 肘の外側の痛みに(テニス肘)
こんな方に当院のスポーツ整体をご活用ください
初めての方は施術の流れもご確認ください。
→ 施術の流れ
まとめ|痛みの原因を多角的に評価することが大切
スポーツ障害は、筋膜の滑走不全・動作パターンのクセ・栄養不足といった複数の要因が複合的に絡み合っていることが多く、局所だけを見るアプローチでは根本からの改善を目指しにくい場合があります。
当院のスポーツ整体では、整形外科・スポーツ整形を専門とする理学療法士としての知識・経験と、筋膜からのアプローチを中心に、「なぜ痛みが起きているのか」を全身のつながりから評価し、改善を目指すアプローチを大切にしています。
「また同じ場所を痛めてしまった」「なぜ治らないのかを知りたい」という方は、三重県松阪市のスポーツ整体「ネクストパフォーマンス」にぜひ一度ご相談ください。
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※参考文献
※1 Brandolini S, Lugaresi G, Santagata A, Ermolao A, Zaccaria M, Marchand AM, Stecco A. (2019) “Sport injury prevention in individuals with chronic ankle instability: Fascial Manipulation® versus control group: A randomized controlled trial.” Journal of Bodywork and Movement Therapies. Vol.23, Issue 2.
※2 Stecco C, Stern R, et al. (2011) “Hyaluronan within fascia in the etiology of myofascial pain.” Clinical Anatomy.
※3 Myer GD, et al. (2011) “When to initiate integrative neuromuscular training to reduce sports-related injuries in youth?” Current Sports Medicine Reports. Vol.10, Issue 3, p.155-166.
※5 Backman LJ, Danielson P. (2011) “Low Range of Ankle Dorsiflexion Predisposes for Patellar Tendinopathy in Junior Elite Basketball Players: A 1-Year Prospective Study.”
The American Journal of Sports Medicine. Vol.39, Issue 12,p.2626-2633.

